2015/09/23
なんと、知らない会社からいきなり封筒で現金が送られてきた!!!アメリカの会社はすごい!その驚愕の理由とは?
アメリカに住んでいると日本以上に頻繁にDM(ダイレクトメール)が送られてきます。
リッツカールトンのクレジットカードの申し込み依頼なんかは、すごく豪華な封筒でびっくりします。
今日もいつものようにポストを開けると、いろいろDMが入っていました。
その中で「nielsen」と書かれた大きな封筒があったんです。
TVの関するアンケートが入っていたのですが、驚きのものが入っていましたのでレポートします。
なんと現金が入っていた!
開ける前から、「どうせアンケートだろう」と思っていたので、
中から現金$2が出てきたのには驚きました。こちらです↓
なんか新手の詐欺ではないかと疑い会社のマネージャーに聞いたら、アメリカではたまにあるとのこと。
こんなマーケティング手法があるとは。
この「nielsen」ですが、ググったら日本にも会社がありました。
事業内容はこちら
・商品開発イノベーションからマーケティング活動の最適化まで、購買行動にかかわる包括的消費者インサイトを活用したビジネスサポート
・消費者調査、ショッパー調査、販売予測、マーケティングROI分析、コンシューマーニューロサイエンス分析、海外市場情報提供 等
日本でよくあるのは、アンケートに答えるとポイントがもらえたり、
お店で使えるクーポンがもらえたりするものですよね。
この現金を送る戦略、実は理に適っている
DMの目的、反応率を考えると、実はこの現金送りつけ戦略は理に適っているのですね。
DMの機能とは
アメリカのDM研究家ヘンリー・ホークによれば、DMには6つの機能がある。
1.より効果的な、パーソナルな関係を作り出す(=セールスマンの支援)
2.見込客を目的の場所に連れていく(=小売店などの支援)
3.PR(パブリック・リレーションズ)やイメージの向上(=顧客との関係づくり)
4.郵便によって現実の注文を取る(=メール・オーダー)
5.見込客の行動を確保する(=資料請求)
6.リサーチ及び市場調査(Wikipedia より)
今回の目的は、6.の「リサーチ及び市場調査」にあたりますね。
しかし、アンケートをただ単に送りつけても返信する人はそう多くはないでしょう。
では、どのくらいの人が封筒をあけるでしょう?
ダイレクトメールの種類別開封率
郵便ダイレクトメールは、100%中64%の受信率に対し、開封率(既読)は87.5%。
電子メールによるダイレクトメールは、100%中85%の受信率に対し、開封率は82.4%。
携帯電話へ送られるダイレクトメールは、100%中44%の受信率に対し、開封率は70.5%。
(株式会社アイズファクトリー参照)
思ったより開封率って高いですね。
しかし、多くの人が読んでいても、反応がなければ意味がない。
そこで、ダイレクトメールのレスポンス(反応)を調べてみました。
既存の顧客と、新規開拓のために発送した見込み客のレスポンス率がこちらです。
既存のお客様を対象としたチラシや郵便ダイレクトメールは約5~15%、
新規開拓のために多数発送したチラシや郵便ダイレクトメールは約0.5~1%、
同じく新規開拓のために送信したダイレクトメールFAXは約0.1%
(日本政策金融公庫参照)
今回送られてきたような、新規の人に送られた郵便ダイレクトメールは約0.5~1%しか反応がないんですね。
ほとんどの郵便ダイレクトメールが紙くずに。。。
調査会社は、アンケートの回答を得るためにかなりのお金を捨てているわけです。
しかし、今回のように現金を入れることによって、この約0.5~1%の反応率を向上させ、$2以上の価値を生み出しているのでしょう。
私も実際に返信しましたし。(笑)
先に現金をもらっちゃうと何かをお返ししないといけないと思っちゃいますよね。
これは「返報性の原理」という人間の心理です。
返報性の原理とは。。。
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。(Wikipedia)
今回はまさに私はこの「返報性の原理」を利用されたわけです。(苦笑)
アンケートの項目は、14個。約10分で終わりました。
警戒して、個人情報は記入しませんでしたけど。
このようなDMをほぼ毎日読む(読まされている)ことは、TOEICの対策にもなるんですよ。
Part7のセクションなんて、まさにDMが出題されますので。
日本にいると英語を読もうと意識しないと英文を読むことはないですが、アメリカで生活していると、日常生活の中でも普通に読む必要が出てきますからね。
こうやって英語力も上げれるので、海外生活をおススメしますよ。
参考記事; 「アメリカに赴任して3年が経過。海外赴任してよかった点と苦労した点をまとめてみた。」
「返報性の原理」で不必要なものを買わされていませんか?
この「返報性の原理」を知っておくと無駄なものを買わなくてすみます。
例えば、試食。
試食は本来は、無料で食品を提供し、その味を客が確かめ、購買に値すると判断した場合に買ってもらうプロモーション戦略のひとつであるが、客は店員から直接食品を手渡されることによって、その味いかんにかかわらず商品を買わなければいけないという気持ちになることが多い。(Wikipedia)
またこのような商品をすすめられたことはないですか?
高額商品を勧めて断られた後に、低額商品を勧めると客は断りにくくなる心理が生ずる。これは、高額商品を売ることを諦めて低額商品に切り替えるという相手の譲歩に対して、こちらも譲歩しなければという心理が働く、返報性の原理による。(Wikipedia)
この「返報性の原理」を知っておくと、あなたの無駄な買い物が減る可能性が高いので、是非、覚えておいて下さい!
<おススメの一冊>
どのように売り込めば、効果的にものを売れるかを人間の行動心理学に基づいて、具体例を交えて説明している「影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか」は、かなりおススメの本です。
営業、マーケティングに携わる人は、必読の一冊です。
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